当院は不妊治療で通われる方が多くいます。
岐阜県関市で開院していますので関市内はもちろんですが、美濃市や郡上市など国道156号線のエリアであったり、美濃加茂市、可児市など国道248号線のエリアの方も通ってくださいます。
肩こり腰痛を除くと、不妊治療で来院される方が1番多い時もあるくらい現代では多いお悩みになっています。
最近では鍼灸院や整体院で不妊治療を行うところが増えてきましたね。
それでもまだ不妊治療を『昔ながらの東洋医学』で行っている治療院は意外と少ないので、東洋医学の目線から見た不妊治療の情報を書けたらと思います。
なるべく分かりやすく書きたいと思うので、専門家向きではありません。
専門家からすると解釈に違和感などあるかもしれませんが、分かりやすさ優先ですのでご容赦ください。
まず初めに片桐鍼灸院が不妊治療を行うとき、主に3つのタイプに分けて施術をおこなっています。
そのタイプとは
①血の不足
②血の巡り
③ストレス(自律神経の乱れも含みます)
の3つです。
細かく分けていくともっと沢山ありますが、まずはこの3つを特に大切に考え、施術を行います。
①血の不足
血の不足とは、分かりやすく言うなら貧血のようなもので、血の量が足りなかったり、血の中の栄養や酸素などが不足しているような状態を言います。
東洋医学ではこの状態を『血虚』と言います。
子宮は血液で栄養や材料を運び、内膜というフカフカのベッドを作ります。
ですが血虚状態ですとフカフカなベッドを作ることができませんし、妊娠中でも栄養を与える能力が落ちてしまいます。
爪が脆い、皮膚や髪に艶が少ない。生理痛など生理中の症状が強い方や生理中にストレスを感じやすい方。生理周期が遅れやすい方などはこの血が不足している血虚かもしれません。
②血の巡り
血の巡りはその名の通り血が上手く循環しているかどうかです。
停滞したり流れが悪いと便宜上ドロドロ血のようなものになり、血液の働きが悪くなります。
東洋医学ではこの状態を『瘀血(おけつ)』と言います。
そのため子宮に血が集まっても上手く働かず、流れも悪いためにさらに停滞して様々な症状が出てしまいます。
PMSなどの生理前にトラブルが起こりやすい人や塊が混ざりやすい方はこの血の巡りが悪い瘀血タイプかもしれません。
③ストレス(自律神経の乱れも含む)
自律神経は内臓の働きや体温調節など、様々な働きを24時間行ってくれています。
その中でも頑張るときに働く交感神経と、リラックスする時に働く副交感神経とがあります。
子宮や卵巣にも沢山の自律神経が分布されているので、ストレスや自律神経の乱れで不妊に繋がる可能性があります。
自律神経の症状は多岐にわたるので、別に記事を作りたいと思います。
この記事を読んでくれたあなたに、当てはまりそうなのはありましたか?
当院はセルフケアも推奨しています。
自宅でも行える、なるべく簡単に行えるツボを紹介したいと思います。
※もし鍼灸院に通われていている場合はそちらの先生の意見を最優先にしてセルフケアを行なってください。
①血の不足
食べたのもが血となり肉となります。
胃腸が血を作る工場みたいに考えるとわかりやすいかもしれませんね!
お腹(おへそのあたり)に温灸をし、胃腸を活発にして消化吸収力を高めて血を作る工場を活性化しましょう。
温灸が難しい方は、せんねん灸太陽といった火を使わないお灸がおすすめです。
②血の巡り
血の巡りのツボはいくつかありますが、当院では中封(ちゅうほう)というツボと尺沢(しゃくたく)というツボを主に使います。
このツボはシールタイプのお灸が向いていると思いますので、シールタイプのお灸を行い血の巡りを良くしましょう。
③ストレス(自律神経の乱れ)
復留(ふくりゅう)というツボと尺沢(しゃくたく)というツボをメインで使います。ストレスで血流も悪くなることがあるので、中封(ちゅうほう)というツボを追加してもいいと思います。
こちらもシールタイプのお灸が向いていると思います。
どのセルフケアも、体がおかしいなと思ったときは無理をしないようにしてください。
お灸は火を使うので、火の用心や火傷などに注意してください。
長くなりましたが、読んでくださりありがとうございます。